Gerold Kunz / Hilar Stadler
Waldhütten
140 pages | maps, 60 color images | 18 x 24 cm, Hardcover | 2001 | German
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ログハウスとは、もっともロマンティックで、また高度に進化した我々の文明社会において実にプリミティブな建築物である。週末や休日文化の代名詞として、我々がありのままの自然に対して奮闘したり、かつての開拓者としての森の住人たちのパスティーシュ(模倣作)でもある。現実逃避的でほとんど機能性をもたない簡素な建造物は、DIY上級者向けの住居であり、長い期間愛情を持って作り上げて来た成果の賜物だ。
本書に収録されているログハウスの写真は、スイスのKriensにあるthe Office for Building Safetyのアーカイブをもとにしたもので、プロ、アマチュア問わず現在の小屋の状態をできるだけ詳細に記録しようとしたものだとはっきりと見て取れる。これらの写真はログハウスの家主が不在のときにも撮影されているので、早朝の鮮明な光のなか、シャッターもドアも閉ざされた無人の光景を見ることができる。それらをきちんと分別して特定するために、一時的にアーカイブ番号を明記した。
Waldhüttenbilderは、実直で分析的ながら、また興味を持って、おそらく官僚主義的な日常からあこがれのまなざしを通して非常にロマンチックで、絵画的かつ牧歌的な情景を捉えている。それはまさに人類学的な視点であり、あらゆる芸術からの解放を意味する。—Joseph Egliのエッセイより。
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