Roswitha Hecke
Irene
approx. 160 pages | approx. 107 b/w photographs | 6 ½ × 9 ½ in. / 17 × 24 cm, Hardcover | 2011 | German/English
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Roswitha HeckeのフォトブックLiebes Leben(Love Life)は、スイスのアーティストミューズや売春婦を題材にしている。 "Lady Shiva" とも呼ばれるIrineは1978年に初版が出版され、カルト的本となり国際的に成功をおさめた。再販を重ねて数カ国語に翻訳もされ、ついに再び入手可能となった。
新たに改訂された Patrick Frey版の本書は、未だかつて出版された事のない写真も含む。Roswitha HeckeはディレクターWerner Schroeterを介してIrineに会った。当時のスイス・ボヘミアンの隠れたスターであったIrineは、悲惨な事故死を遂げるまで売春婦として働いていた。Heckeは3週間にわたりスイスでの日課を撮影し、いつも誕生日を祝うために訪れていたローマへも同行した。結果、無敵のエロティシズムや誇らしげな優雅さを携えて、美と自信に満ちたようすを兼ね備えた女性の、捉えどころがないようで力強いポートレイトを撮影することができた。セットアップ的要素とドキュメンタリーワークとが混合した写真は、独特の即時性と存在を捉える。
「Ireneはかわいらしく、またひとりの女性として、自由でありたいと望んでいた。彼女は率直で気分屋であり、まるで子どもじみていた。彼女は結婚よりも“もてあそぶこと”を好んでいた。調和よりも緊張を。満足よりも切望を。そして交際よりも距離を。なにがあろうとも、これに従って彼女は自身の道を貫いた。」(Roswitha Hecke)
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