これらの写真はAndreas Zuestの邸宅から発見されたもので、私たちの文明社会が照らす明かりによって光を放つ海の霧の現象を捉える。

本書Fluorescent Seas of Fogは、Zuestのもっとも重要な要素である”空”のシリーズを含む。これらの写真は1999年から2000年にかけてスイスのチューリッヒにあるBachtelという山の頂上で撮影されたものであり、この直後にZuestは早すぎる死を迎えた。Zuestは街灯やビルなどのあまねく文明社会の明かりに照らされた冬の海にただよう霧を見事に捉えてきた。スイスの作家であるPeter Weberはこの景色を「Fluorescent Seas of Fog（蛍光発色する霧の海）」と呼び、詩的で文学的なテキストを添えた。Weberはかつて1990年代半ばにZuestとコラボレーションをしており、両者とも美的に力強く科学的に興味深い自然現象を追っていた。

本書はまさにZuestのモノテーマティックな一冊であり、2004年の転機となった最新作である。
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