Robert Estermann
Pleasure, Habeas Corpus, Motoricity.
The Great Western Possible
32 x 24 cm | 2007 | ISBN 978-3-03746-105-1
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本書は、スイス・ルツェルンのアーティストRobert Estermannが、2007年にthe Manor Art Prize of Central Switzerlandを受賞したのにあわせて刊行された。このはじめての機会に、the Kunstmuseum Lucerneにて彼の個展が開催されたが、本書では彼のドローイング、写真、インスタレーション、パフォーマンスと包括的な構成となっている。
Robert Estermannは、マジックやボールペンなど、さまざまな種類のドローイングを製作する。漠然としたニュアンスは、時折認識できるディテールや姿形を伴って刺激的に立ち現れ、意味深長なタイトルを通じて、そのビジュアルは有意義な内容が込められる。「宇宙を進むー偉大なる分割」、「ブラックボーイがXsomes Ice Lollyを打ち負かす」、「無題(Hitler Kugeln)」など。もうひとつの作品群は大きなフォーマットを採用し、タイ女性が海岸で馬にのっている様子をモノクロ写真でおさめ、それが立って入れるくらいの部屋に回転のぞき絵としてインスタレーションされている。パフォーマンス的なアプローチをとることで、Estermannは同様にインスタレーションを制作したり、鑑賞者に直接的あるいは身体的な挑戦をいどむような空間的な構造のなかで彼のテーマへと導く。この出版物は、極めて複数の層となった作品群の概観となる初めてのものであり、それにより複雑さを見出すことになるだろう。
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