Pascal Schwaighofer
Opoyaz
92 pages 103 images | 25,5 x 21 cm | 2012 | ISBN 978-3-03746-161-7
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この本は、Pascal Schwaighoferが2010年にManor Art Prizeのアワードを受賞した事に合わせて出版された、彼の作品と受賞の対象となった展示の様子を収めた作品集。
彼の作品を理解する上では、使われている素材を敏感に感じ取る事が効果を発揮し、それによって作品の特徴として現れている構造を認識する事ができる。作品のメッセージはその表現手段を通じて一貫していて、例えば、北斎の浮世絵にある波を拡大した繊細な線が粘土の立体に彫り込まれた線と相関関係になっていたり、アーティストの作った展示空間が糸で作られたカーテンを通してみる事になっていたりと、作品展示の方法がさらなる表現手段となっている。
作品の写真は、展示された空間で撮影され、印刷された図版は「展示されたオブジェ」として新しい意味を持つ。
この本は、4つのブックレットで構成されていて、それぞれが他の冊子に挟み込まれて1冊になっており、展示風景、作品の写真、参照図版と紹介文の4つを行き来するような作りが、このアーティストの作品を体現している。
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