2007年9月末、ダルムシュタットにある美術館、Hessisches Landesmuseumはリノベーションの為に閉館した。これに伴い、Joseph Beuysによる『Block Beuys』1970-86のインスタレーション作品が設置されている7部屋も修復される事となった。これらの部屋の壁は茶色とベージュ色のジュートで覆われ、床にはカーペットが敷かれていることで有名だが、これはBeuys自身が死の直前まで何年にも及び手を加え作り上げたものであり、だからこそ彼の死後もその雰囲気を保つ事が出来ていた。従って、ジュートとカーペットを取り払うという決断を美術館側が下した際、世界中から多くの反発が寄せられたのだった。しかしながら、Beuysはこのジュートの壁について特定の言及をしておらず、このことが論点となり修復を妨げる要因は無いと判断された。
閉館に先立ち、Tacita Deanは作品自体は撮影しないよう心がけ、この壁やカーペットなど展示室の細部を隅から隅まで撮影した。
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