Andreas Fogarasi
Vasarely Go Home
2014 | 16.0 x 22.8 cm | 144 pages | English |
ISBN: 978-3-944669-54-0
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本書の中で、アンドレアス・フォガラシは1969年10月18日にブタペストで起きた二つの出来事について調査をしている。その日の朝、世界的に知られたハンガリー人アーティストであるビクター・バーサリーの大規模な展覧会がブタペストのミューチャルノク(現代美術館)で開催された。当時のブタペストにおいて、アバンギャルドな芸術は規制されていたにも関わらず、政府による文化的な支援によってバーサリーの展示会は人々に大きな政治的反響を呼び、これまでにない数の来客者が訪れた。この二点が同時に重なったことで、国内の芸術に対する大きな期待と懐疑がもたらされた。さらに、展覧会が開かれたその日の午後、アーティストのジャノス・メイアーは、一人、抗議をしていた。彼はポケットに隠し持った小さなメモを群衆の人々に見せて回った。そこには、「バーサリー、帰れ」と書かれていたそうだ。
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