グラフィックデザイナーであり、1945年から1963年の間アムステルダム市立美術館のディレクターを務めたウィレム・サンドベルクは芸術への揺るぎない信念にかられていた。その数年の間、彼は自身の作品を活かしながら、美術館の為に自らポスターやカタログの制作を行った。実直かつ洗練された彼のタイポグラフィックなスタイルは、不均整による味わい、小文字に対する偏愛、鮮やかな色やクラフトペーパー、破れた文字を使う点が特徴である。外の世界へと開かれた境界線のない美術館についての視覚的なコンセプトとあいまって、彼の遊び心とエレガントで寛大な作品は、近代・現代美術が一般的に身近なものとなるよう模範的な役割を示すこととなった。
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