温暖で湿潤な気候のアマゾンの森林では、ナマケモノはその生涯を同じ木で過ごす。そのまわりは光も音も及ばない。それは森林じゅうを音を立てて走りほかの動物たちを駆逐する、キャタピラー、トラック、掘削機、機械的な剪断機といった機械による森林伐採の突然の到来に対して無頓着に眠り続ける。
この本はナマケモノとそのよく知られた遅さについての物語で、彼らは今、人間の近眼視的で悲劇的な浸食による危険にさらされている。14ページ分のポップアップはアマゾンの森林の段階的な浸食を表現している。ページをめくっていくと、目前や手の中に動物や木々があらわれてきて、まるでコンスタントい変化を遂げる自然の環境に身を置いたような気分になる。この本は、環境にやさしい大豆インキで印刷されている。
毎年1300万ヘクタールの森林が消滅している。森林伐採のうち90％は違法であり、数多くの種が脅威にさらされている。そのなかにはブラジルのミツユビナマケモノも含まれる。しかしながら、この破壊を防ぐにはまだ時間を要する。
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