フィンランドで生まれたアルヴァ・アアルトの作品群からは、夜が長く、日照時間が短く厳しい北欧の特徴的な環境に影響を受けているのが見て取れ、そのセンスは建築において文化と土地を結びつけるのに一役担っている。アアルトの手がけた作品は建築から家具やプロダクトのデザインまで多岐にわたり、近代建築における最も重要な人物であるのと同時に、土地と生活を統合した点においては同世代の建築家達とは一線を画す存在である。
本書では代表作を通じ、光や気候、環境をどのように扱い、フィンランドの伝統を拡張したか、また新素材をどのように取り入れて行ったのかの検証を試みている。
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