ブルース・ナウマンは、もっとも革新的で挑発的、そして影響力のあるアーティストのひとり。写真・パフォーマンス・彫刻・インスタレーション・ビデオ・ネオンサイン・サウンドと幅広いメディアを駆使した先進性と、言葉とイメージとの関係に迫る点が特色だ。常にアーティストの役割に対して疑問を投げかけ、新たな分野に踏み出し、数多くのアーティストのキャリアへ影響を及ぼしてきた。2006年にArtfacts.netでランキング1位に輝き、2009年のヴェネツィア・ビエンナーレではアメリカの単独代表に選出された。ナウマンとも旧知の仲の美術評論ピーター・プラジェンズは、本書を通じてナウマン作品を本当に理解するという挑戦に臨む。ここでは比類なき洞察に満ちた観点が満載で、編年史的な視点からスタジオでの制作や展覧会での一幕を引き合いに出し、若年期から現在までを回顧する。プラジェンスは終始博識なガイド役に徹し、作品の意味を説く彼ならではの試みや対話などを用いて、読者に鮮明でパーソナル、そして啓発的な見解をもたらす。
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