Janet Russek and David Scheinbaum
REMNANTS, PHOTOGRAPHS OF THE LOWER EAST SIDE
136 pages | hardcover | 267 x 235 mm | English | ISBN: 9781942185307 | 2017
more detail
歴史を通して、ニューヨークのロウアー・イースト・サイドは、この街の文化的な人口統計学を反映している。1890年にデンマーク系アメリカ人ジャーナリスト、ジェイコブ・リースが出版した『How The Other Half Lives』には、より良い人生を求めてアメリカに来た移民の悲惨で危険な生活状況を明らかにした告発写真が収録された。彼の著書は、往々にして移民前よりも悪い状況に直面した彼らを擁護するものとなった。その後20世紀に入ると、この土地は移民のために豊かな文化環境を育み、多くの民族グループが慣習や食べ物、信仰を持ち込み、そこに定住するようになった。
1999年、写真家のデイビッド・シャインバウムとジャネット・ルシークは、桁違いのスピードで変化していくこのエリアを撮影して記録した。事実、多くの人はこのエリアの文化機関やイデオロギーは永遠に消滅すると信じている。本書は伝統的な仕事、祈りのための場所、人々、古い建造物のポートレイトを通して、このエリアに残る歴史の面影を捉えている。
*1 ナショナル・トラスト:歴史的建造物の保護を目的として英国において設立された保護団体。
close