Jonathan Ellery
Populism
852 pages | Softcover | 274mm x 210mm | English | ISBN: 9780992819460 | 2017
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「あなたが見たいように世界を解釈し、あなたが在りたいと思う現実を築こう。それは可能なことであり、そうすることによって完全な自由を実現できる。ルールはありません。」
Jonathan Ellery(ジョナサン・エレリー)が生きる世界は根本から挑発的である。
現代世界の政治の操作と解明の状態に呼応し、彼は最新作「Populism」をリリースした。この抽象的な作品は2つの形態をとっている。すなわち、サイトスペシフィックなビルボードのインスタレーション、そしてそれに伴った彫刻的な特装本である。
意図的な反抗の象徴として機能した850ページの書面はその実行においてほぼ不合理なものである。触知できる電話帳のような形をとっており、連続して表示された416の数字と、たった3つの画像のみを用いている。それぞれの見開きページがめくれることで反響する陳腐さ。単調さは3つの完全に露出した単調な穴の粗雑さによって一時的に中断される。作品はミニマル主義的な態度をとっており、抽象的な形で伝達されてる。数字は単に形として使われ、同時に政治的真実を発動している。
アーティストの作品についてのステートメントは次のようなものである。
「書体が選択された。それは滑らかで現代的で『すべてが大丈夫だ』という約束のメッセージを持つ。諜報の誤った仮定、しかし実際にはそれは詐欺である」
偶然にも6月に行われる総選挙に合わせた2週間、作家は伝統的な48枚のビルボードを適切なものにするだろう。オールド・ストリートとショーディッチ・ハイストリートの角で起こるテキストベースの介入は、マーケティングや広告の言語を秘蔵することによって微妙に覆してゆく。捕らえられた枠組みは、基本的な形に戻され、提案よりも挑発的に空隙を示す。
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