NAOYA HATAKEYAMA
ZECHE WESTFAHLEN I/II AHLEN
Hardcover | 11 x 13 | 80 pages | 49 four-color plates |
ISBN: 1-59005-151-3
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ヨーロッパの最大で、最も居住地化された工業地帯であるドイツのルール地帯には、700年に及ぶ石炭発掘の事実的証拠が残されている。今日までに約960億トンの石炭がノルトライン・ヴェストファーレン州で採掘された。2000年6月30日、1902年に開かれたヴェストファーレン炭坑の、おおよそ100年に渡る採掘の歴史が閉じられた。この閉鎖による社会的な経済打撃は莫大なもので、その後遺症は未だに尾を引き続けている。畠山直哉は2003年10月から翌年の2月まで、世紀をまたいで数万人のホームであったこの炭坑の様子と建造物を撮影した。この写真は、一時は最も重要な工業地帯が取り壊され、一掃されるその様子を収めた価値ある記録となった。今日この場所を訪ねたとしてもこの広大な空き地に何が建っていたのか、誰も知る由はない。
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