BOOMOON
NAKSAN
Hardcover | 9 x 13 inches | 44 pages | 33 duotone plates |
ISBN: 978-1-59005-313-3
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「Boomoonの撮る冬の海は、嵐の空模様なのでまさに『海の雪』と呼ばれていた。その雪は絶えず、かすかに、一面に白一色の風景で覆い隠す。しかし、降り積もった雪はたただそれを覆い隠すわけではなく、自然の表象を包みこむという存在意義の覆いを奪い取っている。時折、吹きざらしの雪が暴力的にその景観をかき乱すが、これはまた同じような結末、つまり雪は新たな景色をつくっているようにもみえる。」(倉石 信乃による序章より)
韓国の現代写真家・Boomoonの3冊目のモノグラフとなるこの本では、韓国のナクサン海岸での吹雪の写真を33点収録している。タイトルは韓国北東部の、日本と面する海岸の名前から名付けている。しかし、これらの写真は見る人がその場所で出くわすであろう光景を彷彿させるような構図をとる。つまり、ロケーションは「どことも知れぬ場所」。あるいは、彼の前のシリーズ[On the Clouds]と同様に、「どこか」である。
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