本書は、オランダ出身のアーティスト、ウタ・アイゼンライヒと、ベルリンを拠点とするパフォーマンス／ビジュアルアーティストのエヴァ・メイヤー=ケラーによるパフォーマンス『Things On A Table（テーブルの上のもの）』にあわせて出版された。ふたりのパフォーマーは、日用品のコレクションを取り扱ったり提示しながら、アメリカの著作家であり詩人のガートルード・スタインによるテキスト『Objects Lie On A Table（テーブルの上に横たわるもの）』を楽譜として引用した。ポット、鍋、ひしゃくといったスタインのオブジェクトはどれもつつましく、一連の謎めいたナレーションで特徴付けられる。スタインのテキストを出発点とした本書は、オルタナティブで、一貫したグラフィック・ディレクションのもと、一連のシンプルな幾何学的形状によって物語が形成されている。これらの形状は同じロジックにより変容していて、読者に「わたしは受け皿なのか、それとも月なのか、あるいはただの印刷されたインクの円なのか？」といった風に尋ねる。
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